
ニコッと笑顔で妻と一緒に改札を出てきた姿は、背丈も大きく一見大人だが、よく見ると子供の面影。そして少しシャイな感じの女の子。最初はほとんど自分から話をする気配もない。でも、娘と二人、富士の遊園地で一日中遊びまわってから、少しずつ気持ちが開いてきたようだ。キャッ、キャッとはしゃいでいる姿を見ると、今さらながら、子供は世界中同じだと思う。しかし、“お寿司は好き”と書いてあったにしては魚はまったくダメ。ご飯がOKなのが幸いで、毎食といっていいほど肉主体。これには妻もかなり悩んだ。豪州とは気候も違い、寒い冬で体力も心配。

いろいろな日本食をすこしでもチャレンジするよう、話したりもしてみるが、反抗期もあるのか頑固な一面も。でも、さまざまな話をするうちに、彼女のことも少しずつ理解できるようになった。何はともあれ、焦らず気長に構えて、家族内の思惑の相違等もなんとかクリアー。ショッピングが大好きで、喜んでいるのを見ると、純真な心がこちらにまで伝わってくるよう。終わり頃にはすっかり打ち解けて、まさに子供が一人増えた感じ。日本が好きになって、また来たいと思って帰国してくれれば、これに優るやりがいはない。良い経験、思い出ができたものと、関係諸氏や当人、我が家族に感謝したいと思う。