「7」のつく日のBIEE通信【2016年10月07日号】
高校交換留学プログラム“現”参加者・“フューチャー”参加者保護者会を東京・神戸で開催
10月9日(日)東京・国立オリンピック記念青少年総合センターにて、10月16日(日)神戸・こうべ市民福祉交流センターにて公開保護者会を実施します。当協会プログラムにて現在アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド等にお子様が滞在している保護者の方、近い将来お子様を高校交換留学生として海外に送り出す予定、またはまだ迷っていらっしゃるなど、高校交換留学にご関心のある保護者の方を対象とした保護者会です。現在、実際に子供さんを海外に留学に出されている保護者の皆さんからのアンケートを集計中。私たち団体にとってはひたすら高校交換留学生を思い、帰りを待つ保護者の方々の本音に耳を傾けられる貴重な時間です。ご興味のある方はぜひご参加ください。
アメリカからの報告そのA「留学レポートT」より抜粋
前回に引き続き、アメリカ高校交換留学2か月目の留学生たちのレポートを紹介いたします。
ホストファミリーと会うことをあんなに楽しみにしていたのに、いざその瞬間が来ると緊張で心が張り裂けそうになっていた「あの時」、そして実際自分をお世話してくれると申し出てくれた人たちに会って彼らのスマイルを見てホッとした瞬間、覚えていますか?一緒に生活をしていくうちに、そんな気持ちを忘れがちになるのも事実…留学中の皆さん、ついついホストファミリーの苦情を言いたくなった時、初めてホストファミリーと出会った時のときめきを思い出してくださいね。
● | ホストマザー、ファザーと会った時本当に安心した。 | |
● | とても笑顔で迎えてくれた。みんなフレンドリーで明るくて僕が来るのを楽しみにしていてくれていたみたい。 | |
● | 緊張してあまり覚えていないけど、ホストシスターが”I can help your English”って言ってくれてうれしかったことを覚えている。 | |
● | ハグで迎えてくれて一気に緊張がほぐれた。前から知り合いのような感じがした。 | |
● | 空港で私の名前を大声で叫んで笑顔で手を振ってくれました。とてもみんな元気で明るい人たちだなと思いました。会うまで不安な気持ちで心配でしたが、一気に吹き飛んで元気になり、頑張るぞという気持ちになれました! | |
● | とにかく優しくてホッとした。いつも笑っている楽しい家族だと思った。。 | |
● | あたたかい!笑顔で迎えてくれて会った瞬間ハグしてくれた。 | |
● | にぎやか。1年間楽しく過ごせそう! | |
● | みんな背が高く驚いた。笑顔が印象的でした。 | |
● | 少し怖かったです。思っていたよりも背が高くてクールな感じがしました。(サバサバしている感じ)何を話せばいいか全然わからなかったです。 | |
● | Very handsome guy. So kind. | |
● | 空港で私を温かく迎えてくれ、車の中でもいろいろと話した。また、ホストファザーが日本語を覚えてくれていたので、「おおきに」と言ってくれた、とてもあたたかな家庭で素敵だなと思った。 | |
● | とても優しそうで、この人が自分を1年間面倒見てくれるんだと感じた | |
● | にぎやかで素敵な家族だと思った。 | |
● | 最初は緊張したけど、いろいろ話してくれて日本語にも興味を持ってくれる素敵な家族でした! | |
● | Awesome! |
忘れられないSurvived Angels:「性格」は変わらない、でも、「考え方」「対処の方法」そして「人間力」は変化する
文際交流協会には名物双子Survived Angelsがいます。男女の双子で同時期にBIEE高校交換留学生としてアメリカに派遣されました。双子といえども性格は全く違い、同じ状況下に置かれた時の考え方や反応はまさに「陰」「陽」の真逆でした。
♂「もうだめだ…」 | vs | ♀「もう一度!」 |
♂「おそろしい…」 | vs | ♀「おもしろそう!」 |
♂「まずい…」 | vs | ♀「まっいいか!」 |
♂「やっちまった…」 | vs | ♀「やった!」 |
♂「明日はないかも…」 | vs | ♀「明日こそ!」 |
育った時期や環境は全く同じ二人が、この高校交換留学を通してどのように変化するのか、果たして性格は変わるのだろうか…これまでほとんどの時間を一緒に過ごしてきた二人を私たちは全く異なる地域に派遣しました。
日本にいる頃から口数が少なく、慎重で、常に受身の姿勢を貫いていた双子の弟は、アメリカでの最初の3か月は友達もできず、カフェテリアでは大きな身体をできるだけ目立たぬように縮ませ、一人寂しくランチを食べる日々が続きました。部活に入ったものの仲間に入れてもらえず、授業がわからなくても誰にどうやって相談したらいいのかもわからず、ホストファミリーにも自分の孤独を打ち明けられず、八方ふさがり状態でした。そんなある日、突然「これじゃダメだ!何とかしなきゃ自分がダメになる、留学が続けられなくなる」と思ったそうです。そして、ランチの時間、勇気を出して部活で見かけたことのある子に「ここで一緒に食べていいか?」と自分から話しかけました。「もちろん!何で今まで声をかけてこないのか不思議だったよ。君は一人でいるのか好きなのかと思っていたんだ」とのやさしいコメントにこみ上げてくるものがありました。「この国では自分から行動しなければ何も変わらない」ということを学び、その日から受身の生き方を捨て、自ら行動することを心がけました。結果、友達も増え、学校でも家庭でもこれまで止まっているのではと疑ったこともある時間の経過が速すぎると感じるくらい充実した日々を過ごすことができました。
一方、健康的に日焼けした美少女、双子の姉の方は、留学先到着初日から彼女の行く場所では「笑」の連続、留学先がたいへん小さい高校であったこともあり、学校全員が彼女のことを知るまでにまったく時間がかかりませんでした。でも実は、彼女は日本にいる頃「明るく、楽しく、まわりを幸せに…」と、時には自分の気持ちを殺してでも元気な自分を演じ、周りから受け入れてもらおうと頑張っていたのです。「この人たち、本当は心の中で自分のこと、バカな子だと思ってるんじゃないの?日本人って本当のこと、なかなか言わないから…」そんな風に考える自分を嫌いになったことも数え切れない位。しかし、数か月前までは赤の他人であったアメリカの人たちが、演じていない自分の存在を心から喜び、さまざまな言葉で褒めてくれ、受け入れてくれることで「ありのままの自分でいても、私は愛され、求められる人間なんだ」と実感できたそうです。そして、失敗をやらかしても「もう同じミスはしないように頑張るぞ!」と心から前向きに、そして、同じ失敗ではなく別の失敗をし「もう同じミスはしないように頑張るぞ!」…辛いことより楽しいことが多かった1学年間だと振り返ります。
こうして全く異なる環境で1学年間過した二人は、たくさんの思い出を作って帰国してきました。共通していたのは、それぞれの瞳はキラキラと光輝いていました。留学を通し、それぞれの性格そのものが変わることはありませんでした。自分たちの性格を再認識し、自分の持っているいい部分をもっと伸ばし、どうやってアピールしていくかを考えるようになりました。そして、「自分自身を本当に好きになった」そして「自分に対する自信がついた」と堂々と言える青年、女性に成長していました。さまざまな場面における「考え方」は、一人は「陰」から「陽」に、もう一人は「装いの陽」から「本物の陽」に変化していました。相手の立場に立って考える力、異なる価値観や考えを持つ人の一部ではなく全体を理解し、認めようとする姿勢、他を暖かく受け入れられる包容力といった人間力もそれぞれの魅力の一つに加わりました。
彼らは育った環境が一緒の双子、でもそれぞれが他のSurvived Angelsと同様、立派な「個」でした。これからも留学で変えることのできた前向きな「考え方」、自分自身に対する自信と人間力を武器に前進してほしいと願う今日この頃です
BIEE高校交換留学プログラム説明会「なぜネガティブな話もするの?」
「どうして文際交流協会の説明会では、OBOG達が留学中の楽しい思い出や留学の成果を話すだけでなく、辛いことや苦しかったことも話すんですか?」という質問を受けることがあります。確かに留学に夢を持つ中高校生にとって、映画に出てくるような海外の高校生活の体験談や、留学するとペラペラ英語で話せるようになるという確証がほしいという気持ちもよくわかります。しかし、親元から離れ、たった一人で日本語の通じない異国・異文化の中で生活をすることは決して容易なことではありません。最初の数か月はどうやったらもっと楽しい明日になるかを考えながら眠りにつく日が続くという現実、異なる価値観や意見をもつ周りの人たちとより良い人間関係を築かなくてはいけないというプレッシャー、自分だけには負けなくないという思いで過ごす時間…プラス面もマイナス面も存在することを理解した上で、「それでも頑張りたい」という人に参加してほしいのです。東京では、月2回、BIEE高校交換留学プログラム説明会を実施いています
文際交流協会(BIEE)の「高校留学・体験談」にも参加者たちの率直な思い、本音が綴られています。決して楽しいことばかりではありません。それぞれの時期にでてくる迷いや悩みも語られています。そして、どうやって困難を乗り越えたかというヒントもたくさん見つけることができます。個性あふれるレポーター達の体験談を通し、それぞれの成長を楽しみに見ていただけると幸いです