「7」のつく日のBIEE通信【2017年07月07日号】
☆彡留学生レポートV(そのC)
アメリカから留学生たちが帰国してから約3週間が経過しました。事務所にも帰国した留学生たちがやってきては大騒ぎをしています!大きくなった声、自信にあふれた言動、表情豊かに思ったことを率直に言語化する姿の中に、どこかちょっぴり不安そうな寂しそうな影を見ることがあります。「私、すごっく頑張ったってこと、わかってくれてますか?」「僕は本当によくやりましたよね?」という質問にこの子たちがどれだけ大変なことを克服して帰ってきたのかを改めて感じます。本当はもっともっとたくさんの人たちに褒めてほしいという気持ちで一杯なのですね。「すごいよ!本当によくやったよ!」と一人一人に改めて声をかけたいという思いです。そしてそんな気持ちで改めて留学生レポート読み返しました。
最後の留学生レポートVより、留学前と留学後のアメリカやアメリカ人に対する考え方の変化、持っていって良かったものと役立たなかったもの、そして後輩へのアドバイスを紹介します。
( ●は女子留学生、●は男子留学生の回答)
留学する前と現在とを比較して、アメリカ(人)観やアメリカ人に対する考え方・イメージはどのように変わりましたか? ●正直に言うと、「アジア人を嫌っているんじゃないか」とか「きっとみんなフレンドリーだろう」と来る前は思っていました。ですがそんなことはなく、たまにアジア人を下に見ているなって思うことはしばしばありましたが、人種関係なく私を受入れてくれて、本当に嬉しかった。怖いイメージもありましたが、話しかければ、笑顔で返答してくれて本当に嬉しかったです。…でも、全ての人がフレンドリーではないんですね。話しかけても、“あ、そう”とさらっと流す子もいます。今までは外見を見て人を判断していましたが、相手の中身を最初に見るようになり、とにかく話してみて、時間がたってから判断するようになりました。相手を理解することが大切です。
●アメリカはイメージ通りでもあり、イメージととても違った。自分の中でアメリカ人=白人・黒人のイメージが正直とても強かったけど、場所柄が本当にメキシコ系の人が多い。あと、アメリカは本当に色いろな人種の人がいるんだなあと思った。でもみんな本当に優しくて、大らかで器が大きい。自分の中で人はみんな違うから、人種によってイメージをもたなくなった。例えば日本にいる時は中国人に対してあまりよくないイメージをもっていたけど、会って話して仲良くなってみたら、イメージと全然違った。“人はみんな違う”というのを学んだ。
●ここに来てからアメリカは他人に対する愛情がものすごい強い国だなと感じます。留学前は、他人に会ったときにするハグはただの“あいさつ”目的でするものだと思っていました。もちろんその目的もありますが、実際に自分も親せきなどに会ったとき、ハグをするとなんとなく愛情が伝わってきました。それは他人を尊敬する気持ちもこもっているのではないかと感じます。
●留学する前はアメリカ人ってお気楽で常に何とかなるさと思って生きてそうと思っていたのですが、生活していく中でたくさんのアメリカの生徒がしっかりとした将来のビジョンを持っていたり、将来に不安を感じて落ち込んでいた姿を何回も見て、アメリカ人って意外と繊細で真面目なんだと思いました。アメリカは自由とよく言われますが、自由ということはその分責任も生じてくるということ。加えてアメリカは18歳になると大人とみなされ、比較的早く親元を離れ自立しなければいけません。これらの要因がアメリカ人を繊細で真面目にしているのではないかなと思います。
●正直に言うと、出国前の良いイメージだけではなくなった。理由としては、人に対しての尊敬がないこと。自分にとって尊敬することは人生においてとても重要なことで、それが出来ない人らを見るのは嬉しいことではなかった。だが、逆に生徒が行ったことに対しての尊敬というか、表彰するなど称える文化は素晴らしいなと思った。結果的に、良い面悪い面を一年間という長い期間、自分自身の目で見て、肌で感じることが出来たと思う。
●思った事をぱっと言うので学校で会った全然話したことのない子に「その服かわいい」とかちょくちょく言ってもらえて嬉しかったです。日本人みたいにその言葉に裏がない感じで素直に喜べました。あと同性愛などに関しても偏見がほぼないなって思いました。後は銃OKな社会なので一人一人の命の重みが日本人と比べてわかっていないと少し感じました。
●最初はすべてのことが不安でどこかアメリカ(人)というのは自分とはちがう、たとえでいうと1つの“ブランド”みたいなかんじに思っていたけど、笑いのツボも一緒なとこもあれば、一緒に泣いたり笑ったり、みんないいひとだし、出会えてよかったなって思いました。私の英語の先生をしてくれたり、いろんな事を教えてくれたり。
●自分は最初にここに来た時、こっちの方々にもちろん優しいし、思いやりのある方がいると思っていましたが、日本の人達の方が礼儀正しくて、思いやりがあると思ってましたが、全然そうではありませんでした。こっちの方々は本当に助けるために絶対に最後までやり通してくれます。こっちの方々は日本とは何か違う思いやりや助ける心があると思いました。あとこっちに来て気づいたのは、家族の愛や身内の愛がほんとに素晴らしいと思いました。
●留学する前はアメリカ人はほとんど明るい人たちだと思っていたけど、アメリカに来て、みんな日本と同じに個性の考え方があって、気のくばれる人、わがままな人、暗い人、明るい人などみんな個性があっていいと思っている。
●アメリカ人はみんな心が広く、いろいろな人や物を受け入れて自由に生きている人々だと思っていた。しかし、実際はそんな人々は少なく未だに多くの偏見や自分と違った人々を受け入れない考えを持った人々が多いということ。これは自分が身に持って感じた人種差別やトランプの当選などから変わりました。
●アメリカ人をアメリカ人としてでなはなく、ひとりひとりの人として考えるようになった。その理由は日本にいた時はTVの中のドラマやニュースでしか知らなかったアメリカ人が身近になり、アメリカ人とひとえに言っても色々な性格の人がいるということに気がついたからだ。
日本から持参したものや送ってもらったもので、現地で特に役に立ったもの、また逆に役に立たなかったものを何でも書いて下さい。 ●役に立ったもの
- 日本の文房具→ペンとシャーペンが一緒になったペンを使っていて、友達との会話もはずみましたし、プレゼントもすることができました
- 洗濯ネット(アメリカで少しでもお気に入りの服を長く着たいなら必要!!)
- スリッパ
- リュック
- 折り紙・浴衣など日本文化を紹介できるもの
- ヒートテック・ひも付きの洗濯バサミ
- 耳かき(ホストシスターや友達にすごい変な目で見られたけど…)
- ポケットティッシュ
- 日本の文房具→使いやすさ一番!特に100均のテープのり。
個人的に工作をたくさんしたので。
- にぼしとかドライ魚(いろんなところでホストファミリーに話のネタにされた)
- (お土産で)フリクション
- 電子辞書、ポケットティッシュ、(日本の)薬
- 日本のおかし。アメリカの人との話しのきっかけになる。ゆかた。おりがみ。電子辞書
●役に立たなかったもの
- ルーズリーフ→もっていく必要全くなし
- タオル→8枚ぐらいもってきてしまい、ただのじゃまになりました
- ティッシュ→アメリカにもあります
- マフラー、ネックウォーマー→一回も使わなかった
- タオル(1枚で十分。2枚以上はいらない)
- 出発前の時点の体型で着れる細身のTシャツとストレッチ加工されていないジーンズ
(太ると着れなくなります。お気に入りの細身のTシャツは今スーツケースの中で眠っています笑)
- アメリカで買えるもの
- 目覚まし時計(ケータイのアラーム機能を使っていたので一度も使ってないです)
- パッキングする時に念のために余分に入れることがあると思うのですが、あんまり入れすぎるとそれが無駄になってしまうこともあるので、入れすぎ、持っていきすぎには注意が必要だと思います
- 多すぎるカイロ(わりとずっと室内で過ごすから必要なかった)
- 多すぎる日本紹介の数々
- パソコン(iPhoneだけで充分)
- 勉強の参考書(もしかしたらとか、念のために…ってなるけど本当に必要ない。それよりもここでの体験、ここでしか出来ないことをすべき)
- 一応、念のため、もしかしたらという物は要りません!絶対に必要になるという物だけで充分。持ってくるの大変だし、こっちで捨てるって考えもすべきではなかった。もったいない!だけど!…こっちですべて買えるとも思わない方がいいかも…。ショッピング以外でもお金の消費わりとある。矛盾ですよね…だけど難しい所です…。
- 私はもってきてないですが、カップめんなど1度も必要なかったです
- 洗濯バサミ、辞書
- (日本語の)本や教科書、特定の人しか喜ばないお土産
- 洗たくせっけんのBox。大量の服。おりたたみがさ
- 筆箱(誰も使っていない) 紙辞書(一回も開かなかった)
後輩の留学生にあなたからのメッセ−ジ・アドバイスを書いて下さい。
一言で言うと、留学を成功させるコツは何だと思いますか。 ●失敗を恐れずに何事にも挑戦する。Don’t be afraid of making mistakes. 何事も積極的に!“失敗を恐れるな、挑戦しないことに恐れろ” 失敗があるから成功がある!自分を信じてとにかく頑張る!
●“やる気”と“ある程度であきらめること”。やる気を見せれば先生も友達も助けてくれるし、やる気があればツラいことも乗り越えられる。あとは完璧を求めないこと。積極的にネイティブの子たちと同じレベルでできないことばかりだし、最大限頑張っても出来ない、無理だと思ったら潔く“あきらめる”ことも大事だと思う。私は“あきらめる”ことは別に悪いことではないと学んだ。でも初めからあきらめるのは絶対ダメ!!!
●留学を成功させるコツは自分自身にかかっていると思います。限られた期間の中で他の人の留学ではなく、「自分のための留学」というのを意識した方がいいと思います。そのために、自分で自分をコントロールしていく必要があります。
●人のことは気にし過ぎず、自分のやりたいこと挑戦したいことを思いっきりやる!!
(アメリカの人は自分たちが思ってるほど他人を気にしません!)
Be honest with yourself. Don’t hesitate to try new things.
●どんなに辛くても必ず報われる。信じ続けること。神はあなたが乗り越えられると分かっているから課題を与えてくれている。そして、今の自分自身に満足すること。もちろん上を目指すことは大事、だけどいつも上を見ていたら、何にも満足できずに終わってしまう。ゴール達する直前にまた新しいゴールを設定してしまうから。今のあなたはそのままで美しい。するべきことはそのあなた自身に磨きをかけること 。
●ポジティヴに。人に優しく、色んな人に感謝すること。
●「おおげさだ!!!」なんて思うぐらいに笑ったり、よろこんだりすること。だと思います。
●正直自分は何が留学の成功で何が留学の成功じゃないかが分かりません。けど一つ言うなら自分がどれだけ留学生として、ホストファミリー、友達、学校に自分がいてくれて本当に良かったと思わせる事ができるかだと思います。後、自分が一人の日本の代表として、たくさんの日本の文化を共感しこっちの人たちに知ってもらうことだと思います。
●恥をもたない。がまんしすぎない。
●いつも積極的に!ポジティブに!失敗を恐れないで!
●自分の英語に劣等感を持たずにとにかく話すこと。大切なことはネイティブのように話すことではない。一生懸命伝えれば耳をかたむけて助けを貸してくれる人が必ずいる。
●留学中、誰にでも必ず「辛い時期」が来ます。我慢して模索して乗り越えられるかが交換留学の鍵だと思います。つまずいても、必ず他にオプションがあります。楽しいだけではないですが、今後の人生の大事な糧になると思います。