梅雨の時期、人の心も折れそうに…【2018年06月27日号】
最近事務所では、数週間前にアメリカから帰国し、高校復学まで時間のある新SAたちが後輩たちの出発準備のためのお手伝いをしてくれています。1年前とはまるで別人のように成長した子たちの笑顔はキラキラ輝いています。この輝きの中にちりばめられているのは、1年間一人で頑張ってきたという自信と、身体の中から湧き出てくる強さなのでしょう。留学出発前の参加者の中にも「まぶしい笑顔」を見せてくれる高校生はいますが、1年間の体験の重みがあるとないとではやはり違うなと実感しています。そんな新SAも、帰国後3週間目に入ったこの時期、突然ため息をつきながらぼーっとしている姿を見せています。そしてぽつりと「アメリカに帰りたい。ホストファミリーに会いたい…」。日本の生活に戻り、周りから1年前と同じ自分であることを期待されていることに対するストレス、アメリカでの1年間の生活を家族や友達に語っても、なぜか理解してもらえていないような寂しさ。そしてアメリカでの楽しかったことばかりを思い出す時間。逆ホームシックにかかる時期かもしれません。「前に進もうよ!必ずまた会えるから。そして、ホストファミリーや友達に次に会った時『成長したね!』と驚かせるために何ができるか考えよう!」と励ますのも私たちのあと一つの仕事です。
留学生レポートVより(そのB)
帰国した留学生たちのアメリカ滞在中最後のレポートを紹介します。たくさんの経験、辛いこともありました。でも乗り越えたからそれぞれの今があるんだと、帰国した子たちを見て痛感しています。
あなたが参加した留学団体等の主催したイベントは?
- FLAG主催New Yorkの旅行に行った事が凄く楽しかった。カザフスタンやリトアニアなどの名前を知っているぐらいの国からの子もいて、それもまた興味深かった。
- FLAGのディズニーワールド旅行――ずっと行きたかったところなのですごく嬉しかったし、久しぶりにBIEEの友達にも会えて楽しかったです。
- フロリダのディズニーワールドに行きました。3泊4日で行ったのですが、1日目は基本移動で、2,3日目はワールドを楽しみました。4日目は、帰るという感じでした。ディズニーワールドはとても広く、2日間で全てをコンプリートするのはだいぶきつかったです。歩きまわって、少しやせたような気がします。久しぶりに友達に会えて、夢の国で夢の様な時間を過ごしました。
- Global Gala:違う国にバックグラウンドがある人のお祭り。3月8日に開催された。それぞれの国に関するダンス
- 歌などをステージ上で行う。自分は、日本の国歌を歌った。あと浴衣を着てどんなものか説明した。
- 3ヶ月に一度、Ukraineから来ている2人の留学生と一緒にコーディネーターと食事をしながらレポートをしました。
- FLAG kokomo交流会:1回しか行かなかったが色んな人と交流してゲームなどできて良かった。
- 3ヶ月に一回、留学生の家族と留学生同士でご飯食べに行ったこと。それぞれの思い出や大変だったことを聞けたり話したりして楽しかった。
- ホストマザーがFLAGのコーディネーターなのでFLEXという留学生たちの交流会にたくさん連れて行ってくれました。Walmartの裏を見学させてもらったりcourthouseに連れて行ってもらえてとても貴重な経験ができました。
- Sushi Partyを開いて、友達を招待したりした。
- コーディネーターの人と他4人のFLAGの留学生でHorseback ridingをしたり、クリスマスパーティーでは、全ての留学生が自分の国の食べ物を作ってパーティーに持っていきました。後はプレゼント交換もしました。
- Happy New Year Party (FLAG):コーディネーターの家に行って、トランプやその他もろもろのゲームをした。それぞれの国のごはんを作った。
日本に関することで実際にアメリカで訊かれた質問はどのようなものがありましたか?
- 「何食べてるの?」「日本ってきれい?」「学校ってどんな感じ?」「運転は何歳から?」「宿題の量は?」「アメリカとの距離は?」などなど。だいたいが予想していたものだったが、かなり知っている人もいて驚いた。また、「日本ってどこ?」と言われた時もとても驚いた。
- “Do you watch Anime?”が圧倒的に多い。あとはアニメやマンガで覚えた日本語が英語ではどんな意味なのかをよく訊かれます。アメリカでも妖怪ウォッチとかベイブレード、SASUKE、呪怨…色んなジャンルの日本の番組や映画が放映されているので、思っていたよりアメリカ人は日本のことを知っていました。
- 「東京から来た」と伝えると、皆「えっ?東京から来たの?」「東京ってどんなところ?」と東京はものすごく発展した、すばらしい所だというイメージがあるようでした。他には友達に真珠湾攻撃について質問されました。すごく気まずかったので「ちょっと、よくわからない」と返事をしました。
- 意外と簡単で助かりました!私はアニメは全く分からないけれど、皆アニメがすきだから聞いてこられることはアニメが多いときいていましたが、食事のことや文字などのことをよくきかれたので写真を見せて情報をたくさんシェアできました。
- 真珠湾攻撃について、なぜ核を持たないのか、ロシア中国韓国との関係、日本の国旗の意味、宗教について、天皇と首相の違い、なぜ天皇が必要なのか、などなど…想像以上に深く聞かれることが多かった
- 「なぜ留学したの?」が一番質問の中で多かった。それは思った通りだったけど、アニメとか漫画とか全く知らなくて、ナルトやドラゴンボールの技とか聞かれたときはあせった。それ以来必死にネットなどで調べてる
- 「日本の宗教は?」「日本のどこに行ったことがある?」「日本には季節がある?」などなど。宗教に関しては日本にいた時に1mmも頭になかったから、いざ答えるのに大変だった
- 「りんごみたことある?」「虫食べる?」「キムジョンウンに会ったことある?」「日本にあるファストフード店、または行ったことあるファストフード店は?」「中国語と韓国語もしゃべれるの?」など。食べ物についての質問がすごく多い。予想していた通り、日本はミステリアスな国だと思っていてよく知らない人が多い。
- 政治のことやショッピングの時「これは日本にあるの?」や、「日本語でのあいさつを教えて」とたくさん聞かれました。
- ”What is like Japan?”って聞かれたのは驚いた。ほとんどの人が日本という名前と寿司は知っているけれど、日本がアジアにあるという事を知らなかったり、東京を知らない人さえいて驚いた。
- 学校関連のことはかなり多かったと思います。クラスの仕組みや勉強のこと。後は「スラングを日本語で言って」とか「戦争についてどう思う?」といったものもありました。
- 車の運転や選挙の年齢を聞かれることが多かったです。留学前に予想していたゲームやマンガに関する質問はそこまで多くなかったです。(好きな人は結構いました)
- どんな食事をしたり、仏教に入っているのかを聞かれた。ハンバーガーやサンドイッチなどアメリカ人がよく食べる物を日本でも良く食べると答えると驚く人が多くてびっくりした。何の仏教にも入っていないと答えるとみんな不思議そうにしていた。
- 一番よく訊かれた質問は、”Are you from China? “こんな事を訊かれるなんて事は予想もしていませんでした。友達によると、JapaneseとChineseは同じに見えるようです。
- 宗教について聞かれた。「なぜキリスト教徒じゃないのか?」「なぜキリスト教徒じゃないのにキリスト教の学校に行くのか?」
- 宗教についてたくさん質問された。私が思っていたよりもとても宗教感の強い環境でおどろいた。
- 太平洋戦争について聞かれた。こちらの人たちの多くは原爆は正しかったと思っているし、アメリカ人兵を誇りに思っている。パールハーバーに日本が攻撃したってことしか知らない人が多い。そもそもあまり太平洋戦争について勉強しないらしい。
対人関係その他で、これまでに苦労したことや悲しかったことはありましたか?
どのように解決しましたか?
- 本当に最初の2ヶ月は泣きそうになるくらい友達が出来なくて、毎日どうすれば変わるかだけを考えていました。途中で自分の声の小ささに気付き、できるだけはきはき笑顔で話すようにしたら、いつの間にか友達が出来ていました。英語ができなくても一生懸命話そうとしていれば、 ”That’s ok. Take your time.”って言ってくれるから、「あー時間取らせてる。悪いなー」と思わず、話しを続けようとするべきだと気付けました。
- ホストファミリーとうまくいかず、辛いと感じる時はありました。自分の力では解決できない時は文際やFLAGに相談しました。
- Englishのクラスで仲良くなった子に「〇〇(その頃は友達になったばかりだった子)とは一緒にいない方がいいよ」と言われて、どっちともまだ知り合ったばかりだったからどうすればよいかわからなくてホストシスターに話してみたけど、彼女もその子たちを良く知らなかった。今考えるとおおげさだけど、その時は誰も信用できないと思った。でもその時、自分で考えて「今はまだどっちもすごく仲良くしてくれているんだから自分が目に見えてることを信じよう〜、もし裏切られてもその時に考えればいいや〜と」いう結論にたどり着いた。結局今はどっちとも仲良くしています。
- 友達も全然いなくて、英語も十分に話せないので見下されていると感じたことがあった。でも、友達が増えるごとに興味を持ってくれる人も増えた。
- 学校の初日、ランチの時に山ほどグループに話しかけたがほぼ全員無視。でもランチ一緒に食べてくれる人はぜったい1人はいると思って何日間か色んなグループに話しかけ続けた。そして今のランチフレンドを見つけた!
- 自分自身がこちらの人たちに人格的にも能力的にも過大評価されているので、その印象にそぐわないことをした時の反応が大きくてストレスだった。本当に「ロボットでもメイドでもない」と思うとは想像していなかった。別にトラブルになったわけではないので、感情的にならずに丁寧に対応して乗り切った。
- 苦労したことは、ただ親しく頼れる友達がいない時に寂しく感じたり、自分はなぜこんなにつまらないのかと感じることがあったことです。あとこれは私にとって良い友達なのか、と自問自答をたくさんしました。
- 私の周りの人達は、それぞれに自分の意見があって、そのことについてはっきり言います。正直に思っている事を言う事は、とても良い事だと思います。しかし、時に傷つくこともあります。私はそんな時、こういう意見もあるんだと思って聞き流せるようにしました。
- ホストファミリーになかなかなじめなかった。でも“I love you XXX.”とか “We’re gonna miss you” “I can’t think about after you’ve gone”など言ってもらえ、本当にうれしく感じることができるようになった。時間の問題もあったんだろうと思うが、私が彼らに助けを求めるようになったことも良い方向へとはこんでくれたのだと思う。
- 同じクラスのある子が意地悪で困っていたけど、それを友達に相談したら、色々な人が自分のバックについてくれて圧がかけられたのか、変なことはしないようになった。
- 苦労したのは、違う団体のタイ人留学生の女の子といる時間が多く、それが現地の友達と交流して仲を深める妨げになってしまっていて、私はそのタイの子も好きだし、でもアメリカに来たのにもちゃんと理由があって、タイ人と仲良しになるために来たわけじゃないし、とたくさん悩みました。
毎月それぞれの留学生に関するレポートがアメリカの団体から送られてきます。昨年8月から各月中旬に届く報告メールを開ける時はハラハラドキドキの連続でした。そして留学生たちが帰国した後に届いた最後のレポートは落ち着いて読むことができ、コーディネーターたちのそれぞれの留学生に対するすてきなコメントをたくさん見つけました!「終わりよければすべてよし」…いくつかご紹介します。 受入団体からの最後のレポートより
●XXXX is such a sweet girl. She has progressed so much even in the short time I've had her as a student. I can tell a difference in the progression of her speaking. I'm really proud of her and think she's done exceedingly well since she's been here. It will definitely be hard for her to leave, and I think she will come back for sure. I think truly XXXX appreciates the time she's had to spend here. This has been a huge learning experience for her.
●XXXX is doing well! She had her last day of school and told me she was very sad to say bye to her friends and school. She told me she is excited to go home to see her family. Her host family shared the news that they will be moving to Korea for the next 2 years. They said they will only be 3 hours away from XXXX and plan to visit each other often! Knowing they will see after her exchange is making saying goodbye not so difficult.。
●XXXX has been a joy to coordinate this past year. I have loved watching him gain confidence in his communication skills, his dedication in his studies and academics, and the friendships he developed this year. He has made the most of this experience, and is a very dedicated young man. He has been very respectful to his host family, to his teachers and an excellent student. I am sure he will be very successful in his future.
●XXXX is such a great student! He has made lots of friends and has won the hearts of his host family. They tell me how respectful and kind he is and how they have enjoyed having him in their home. I will truly miss XXXX when he goes home!
●What a great girl! I loved every minute with her. She settled in so well with the host family and seemed very comfortable with them. Although she struggled a bit with her English, she worked really hard to overcome that and got great grades in school. She is looking forward to a few days of rest before she travels back to Japan.
●XXXX has done such a great job in his program. He has really tried to adapt and most of all has enjoyed his time in America. His host family loves him, and has made him truly a part of their family. It’s been a great experience for him.
●XXXX has done a wonderful job adjusting this school year to American high school, host family and culture. I hope this exchange experience has given him a new insight and maturity for his future.
●XXXX will be greatly missed by her host family. She has been become part of their family and they will treasure this experience. XXXX had some homesick moments at first, but the HF members were able to help her feel at home.。
●XXXX is such a respectable and wonderful young lady. She represented Japan well during her stay. She is truly a pleasure to be around and I have enjoyed getting to know her!