オーストラリアから受入生到着!【2018年09月07日号】
8月31日早朝、やっと春の到来が感じられるオーストラリアから、極暑の日本へ留学生たちが到着しました。20度近い気温差も「ついに日本に来られた!」という興奮には勝てなかったようで、到着直後から「元気いっぱい」「快活」「陽気」「溌剌」そして「食欲旺盛」。出迎えたスタッフも、オリエンテーションを手伝ってくれたSAたちも、彼らからたくさんのエネルギーをもらうことができました。 オーストラリアからの高校交換留学生が到着!
オリエンテーション終了後、ホストファミリーと対面する時間が迫ってくるとやはり緊張するのでしょう。「はじめまして」から始まる自己紹介を何度も暗証したり、ファミリーのプロフィールの紙を見て、家族の名前を確認したり…そして、全員無事それぞれのホストファミリー宅に到着。日本での生活を開始しています。
受入生と時間を過ごしながら、思いを馳せるのは日本から送り出した子たちのこと。来日したばかりの留学生たちの姿に、ついつい一足先に海外に出発していった子たちの姿を重ねてしまいます。「滞在地域まで移動する時、どれだけ不安で一杯だったろうか…」「ホストファミリーとの対面は緊張しただろうな…」「ホームシックになっていないか…」「ホストファミリーと仲良くやっているだろうか…」「学校生活は無事開始できただろうか…」「友達はできただろうか…」「学校初日のランチは誰かと一緒に食べられただろうか…」。同時に日本で子を待つ保護者の方たちの気持ちを改めて思料しています。
今回のオリエンテーションでは、今年4月から1学年間の予定で東京に滞在しているオーストラリアからの高校交換留学生D君が「先輩」として参加してくれました。彼は、後輩たちに自身の体験した日本の生活や、学校について、そして日本人とオーストラリア人の違いなどを語り、留学生として心がけることなど堂々と話してくれました。 ある受入生の変化…
実はこのD君、4月に到着直後からホームシックにかかり、到着オリエンテーション時も、何を質問されても寂しそうにただ頷くだけ。質問がわからないと、今にも泣きだしそうに上目遣いでじっとこちらの顔を見ていました。日本語も本国で勉強していたものの、ほとんど理解できないというショックもあったのでしょう。食事も残し、何も発信しようとしない彼を見て「この子、大丈夫?」とオリエンテーションにいた誰もが不安に感じたものでした。留学生活を開始すると、ホストファミリーの方や学校の先生方から「おとなしい」「コミュニケーションを取ろうとしない」「自分から何も行動しようとしない」「何をしてもつまらなそう」と、悪いことはしないものの、「何故日本に来たの?」とまわりから疑問を持たれ、私たちにも何度となく相談が入りました。そんな彼を、ホストファミリーの方は「おとなしいのはこの子の性格」と、忍耐強く彼自身を受け入れお世話してくださいました。そして夏休み…部活にも入っていなかった彼を、2週間、日本語学校の夏期講習に参加させ、その後、少し環境を変えるために1週間、東京から離れた所のコーディネーター宅に滞在させました。
留学生たちが到着する前日、コーディネーター宅からの帰りに事務所に立ち寄った彼に私たちは驚かされました。大きい声で挨拶をしながら事務所に入ってきた彼は、私たちにあふれんばかりの笑顔を見せてくれました。日本語も上達し、言われていることはほぼ理解、言いたいことも上手に表現、そして「日本語上手になりましたね」というコメントに「いえ、まだまだです!」と日本的回答も自然にできるようになっていました。
到着4ヶ月後に見えた変化は、まるで固く縛られていた蕾の糸がほどけ、突然大輪を咲かせた花のようでした。どうやって糸がほどけたのか、何がきっかけだったのかはわかりません。確かなことは、彼があきらめずに頑張り続けた結果であるということ。そして、忍耐強く見守ってくださったホストファミリーや先生方のサポートがあったからこそ、この成長の結果が出ているのだと思います。またまた「感謝」です。日本語ができるようになった彼は、交友関係も広がり、日本での生活が心より「楽しい」と思えるようになったようです。ホームシックで泣いた日も、孤独と闘い続けた時間も彼にとっては過去の出来事。困難を乗り越えたことで得られた自信にあふれた彼の姿は、後輩の留学生たちにとって一つの目標となり「まちがってもいいから日本語、たくさん話したほうがいい」というアドバイスは全員の心に届いたと確信しています。
アメリカで留学生活を送る皆さんへ…今はまだ辛いかもしれません。でも、あきらめず、できる範囲でかまわないので努力し続けてください!必ずD君のようになれる日が来るから…応援してます。
オセアニア高校交換留学プログラムでオーストラリア・ニュージーランドに滞在している派遣生たちの留学生活もあと3ヶ月を残すのみとなりました。居心地のよい場所を見つけられたことで、留学生活開始半年後の「留学レポートU」からは、異文化での生活に馴染みながらも様々な違いを冷静に観察している留学生たちの日常を感じることができました。留学生たちの回答を紹介します。 オーストラリア・ニュージーランド滞在中の留学生たちのレポートより…
家族の一員になれるようにあなたの心がけていることは?
- 自分のことを自分でやるのは当たり前。言われたことは守る。皿洗い、洗濯など頼まれていなくても自分に出来ることは手伝う。
- 宿題とかがあったり、こっちの子とInstagramやって話してたりすることが最近増えてしまっているけれど、なるべくリビングにいるようにしている。
- 寝る時以外はなるべく部屋に戻らないことはもちろん、たくさん話しかけたり、ホストファミリーの趣味に興味を持ったり、ホストファミリーが出かけるときは一緒に行ったりするように心がけている。
- 私の家族は週に1度家族で話し合う日があって、その日に1週間で思ったことをシェアしたり、家族ルールを決めたりして、UNOをします(UNO重要)。
オセアニア・ニュージーランドでは部活等がないことが多いため、放課後、週末等、日本にいた時と比べ「自分の時間」が多いと思います。
あなたはこの「自分の時間」をどのように過ごしていますか?
- 放課後はほとんど勉強に時間を使ってしまっている。何もしなくていい自分の自由な時間は、日本語には極力触れないようにしているが、海外ドラマ、映画などを自分の部屋で観てしまいがち。
- 学校の後は、家でホストマザーとトランプをしたり、学校でやったことの復習(おもに単語)。休みの日は、ホストと一緒にShopping, Host family’s friend house, church…。
- 私が家に帰るときはホストファミリーは皆、仕事や学校がまだ終わっていないことが多いので、その間に宿題やテスト勉強などやらなくてはいけないことを終わらせ、ホストファミリーが帰ってきたら、なるべく一緒に過ごすようにしている。また、ホストシスターが週に2回ネットボールに行くので、なるべく一緒に行ったり、ホストファミリーとの時間を大切にするようにしている。
- ホストファミリーにお手伝いが必要かを聞いて必要ではないと言われたらNETFLIXを観る。あと本を読むのとたまに勉強も…。
- 帰ってから犬とホストシスターで散歩に行き、マザーが仕事でいないので、洗濯をして、食器を洗って、掃除機をかけて、洗った洗濯物をたたんで、マザーが帰ってきてから3人で夜ご飯を作って食べてジムに行き、その後は宿題をしたりしてお風呂で寝ます。放課後は校外のチームでスポーツ(テニス、水泳、サッカー)をしていることもあります。
- 運動した後、宿題、家事手伝いや地元の運動クラブを訪ねる。
履修した中で一番苦労した科目は何でしたか?
- English:小説を読んでエッセイを書かなければならないテストがあるが、内容がさっぱりわからなくて困ったことが何回かあった。クラスの前でスピーチをするテストもとっても大変だったが、良い経験になった。
- History:人物名だったり、場所だったり、専門用語だったり、とにかく知らない単語がたくさんあった。日本で習うことと少し違う(例えば第二次世界大戦は逆サイドから学ぶ)から新しいことだらけで大変でした。
- Physics:普段使わない英単語がたくさん出てきて、授業中に辞書で調べながら話を聞くのでついていくのに大変だった。
- English:映画を字幕なしで観て要約するのがとても難しい。
- English:KKKについてのビデオを観た時が1番辛かった。
- Biology:難しい単語が多く、調べ、理解し、暗記するので大変だった。
印象に残っている学校行事は?
- Athletic Day:青、赤、黄色の3チームに分かれて競技を行う。学校のみんなと運動することで、みんなとの距離が縮まった。
- Ball:12年生と13年生の希望者が正装してダンスをするパーティー。今までやったことがなくて楽しかった。たくさんの女の子と男の子とダンスができたし、お話ができたからよかった。
- Sports day:水泳をした。皆自分のチームカラーに髪を染めたり、全身をその色一色にしてきてて面白かった。
- アデレードへのキャンプ:SAの有名な大学2校をまわり、夜にバーベキューをする2泊3日の旅行。海外の大学に入ったのが初めてだったのでいい経験になった。
先生や学習法など、 学校生活について最近感じていることは?
- 未だにしっかりと授業についていけてない教科がある(体育、英語)。特に体育では自分の意見を言わなければいけないことが多くて嫌いな教科の1つだが、これが一番自分の英語力を伸ばす良いきっかけだと思う。
- 先生方は毎回授業中や授業後に分からなかったことはあるか聞いてくれたり、定期的にオフィスに呼ばれ、相談など話をする機会を作ってくれたりするので、とても過ごしやすい。
- 初めの頃は先生と一対一で話すときゆっくり話していたけれど、最近先生はすごく速く話してくれる。
- 変なトコロが几帳面で、ペースに難があったけれど、最近少しずついい意味で雑になってきて、スムーズに進むようになってる気がします。
- 先生の教え方が親切で、よく生徒一人一人を見ていると感じる。
学校生活において、これからの自分の目標は?
- 間違うことを恐れず、もっと授業に積極的に参加したい。
- Assessmentで良い成績を取る。より多くの人と会話、友達を作る。
- 最近は以前より授業中に自分の意見を言えるようになったが、フランスから来た留学生や、友達はもっと積極的に発信しているので、もっと自分の意見を発信していきたい。
- もっともっと友達を増やして、もっともっと皆と仲良くなる!3学期から日本人の留学生が4人学校に来るから、その子達との会話は英語で話す。
- 残り4ヵ月も明るく笑顔で頑張ります。
- 授業中の発言を増やす。
文際交流協会(BIEE)秋のイベント
国内
【説明会】 |
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●10月21日(日)午前10時〜正午 会場:オリンピック記念青少年総合センター |
●第2・第4土曜日 午後2時〜午後4時 会場:文際交流協会 |
【選考試験】 |
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●10月14日(日)正午〜午後2時 会場:こうべ市民福祉交流センター東京近郊にお住いの方は、文際交流協会事務所にて随時実施いたします。 |
【公開保護者会】 |
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●10月14日(日)午後1時〜午後4時 会場:こうべ市民福祉交流センター |
●2018年10月21日(日)午後1時〜午後4時 会場:オリンピック記念青少年総合センター |
海外
【FLAGオリエンテーション】 |
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●9月15日(土)〜18日(火) 於:米国・ワシントンD.C. 現地のオリエンテーションは日本の「厳しい」オリエンテーションとは異なり(?)、他国の留学生たちと交流を楽しみ、リラックスし、そして学ぶスタイルです。“It’s Christmas in September” だそうです!? |