課題提出日 ー 参加者の留学はすでに開始しています!【2019年03月27日号】
今夏に留学出発を控えた参加者を対象としたオリエンテーションまで1ヶ月余。提出期限の3月25日、参加者たちからたくさんの課題が戻ってきました。「まだまだ提出期限まで時間がある」と余裕をみせていた参加者たちも、期末試験の準備や海外研修等で追われ、そして思っていた以上に時間の経過が早かったのでしょう。3月25日ぎりぎりに速達で届いたり、一部メールでの提出が可能な課題は25日の夜11時過ぎにもたくさん届いていました!「そういえば昨年の提出日、夜中に自転車で事務所まで来て課題を郵便受けに入れていった子がいたな」と懐かしく思い出しました。
日本語作文や英語スピーチ原稿作成の課題は、与えられたテーマのもとに考えを字数内でまとめ、自分の言葉で表現する練習。そして海外団体から配布される英文の留学マニュアルを読んで答える「Student Manual Q&A」は、高校生交換留学プログラムの趣旨やルールを英語で理解することに加え、留学先の高校で出される“Quiz”と呼ばれる小テストに慣れるための模擬訓練として用意しました。「留学前なのに宿題たくさんありすぎ!」という参加者たちの声も聞こえてはいるものの、1学年間の留学を実りあるものにするため、オリエンテーション前に再度心構えをしてほしいというのが私たちの思い―心を鬼にして課題を出しているのですよ、参加者の皆さん!
- 同じような状況に置かれている自分を想像してみる。
- 日本の代表として選ばれ派遣された「高校交換留学生」としてのあるべき姿を考えてみる。
- ケースにかかわっているすべての人の立場にたち、それぞれの気持ちを考える。
- 考える、考える、そして考える…。
- 解決策を考え、各質問に自分の出した結論を記入する。ただし….
・「ホストチェンジをする」「留学をやめて帰国する」といったネガティブな回答はXです!
・「よくないと思う」という一言コメントもXです!なぜよくないと思うのか理由もきちんと述べてください。
毎年、それぞれの参加者から提出された「ケーススタディ」の回答をチェックしながら痛感するのは「経験していないことを想像することの難しさ」です。そのため「留学中、私/僕はこんな状況には絶対ならない!」「すべてのケースはどれも留学生がダメなだけ。自分とは関係ない」というコメントを聞いてきました。でも留学前にそんなことを言っていた複数の参加者たちが毎年新しいケースを作ってくれているのも事実です。受け入れられる地域やホストファミリー、受入高校、現地で知り合う友達、そして何より参加者自身が異なるため、「ケーススタディ」で取り上げられる事例と全く同じことはまず起こりません。これから留学する参加者にとって「ケーススタディ」は仮想の状況を使い「どうやって自分にとって居心地の悪い状況を乗り切るか」を考える時間、そして私たち団体にとってはその「ケーススタディ」の回答をチェックしながら「この子を派遣していいのか」を決断する大切な判断材料となります。
例えばケーススタディの中に次のような設問があります。
僕のホストファミリーは食事のバランスを考えない人たちで、全く野菜を食べない日もあるくらい。しかも食事をする時間帯はそれぞれバラバラだし、夕食代わりにスナックをだらだら食べたりすることもある。スープの味は薄すぎたり、デザートのケーキも甘すぎて、日本の母の味とは全く違う。僕は交換留学生だから我慢してその食生活に耐えていたけど、さすがに栄養不足で体調が悪くなってしまった。どうしたらいいのかわからない。
Q X-1: あなたがこの留学生の立場に置かれたらどのように対処しますか?
Q X-2: ホストファミリーの食事の味があわなかった場合、どうしますか?
日本からの多くの留学生たちにとって日本とは異なる外国の食生活は慣れるまで時間がかかり、またストレスの原因となっているのは事実です。昨年、このQ X-2の設問に対し「ホストファミリーと一緒に料理をして、もっと濃い味付けをするように指導する」といった回答があり、採点をしてくれていたSAたちの「え〜!!」という叫びに近い声が聞こえてきたことを思い出します。今年、同じ設問に対し「ホストファミリーと一緒に食べる食事は週2回ぐらいにして、残りの日は自分で作って食べる」そしてさらに「まずいからいらないとホストファミリーに言う」と書いてきた参加予定者がいました…この現実をどのように受け止めるか…正直、頭の痛い時間を過ごしています。
「家族へのメッセージ」より
ため息が出ることも多い中、「留学レポートU」に書かれた「家族へのメッセージ」を読みながら「このプログラムを続けていてよかった」とちょっぴり勇気と元気をもらっています。高校交換留学を経験した高校生たちの、他に対して感謝の気持ちを持つようになることは、このプログラムの成果の一つでもあります。家族への「ありがとう」の言葉は、日本で息子/娘の帰りを待つ保護者にとって何よりもうれしいことなのではないでしょうか。それぞれの手書きで書かれた長いメッセージの中から、ピックアップした素敵な言葉をご紹介します。
- 家族を離れると想像以上に家族の支えについて実感します。私が今アメリカに居られるのも全て家族が協力してくれているからなんだなぁと留学してから、気付くことがたくさんあります。帰国後は、自分のことだけじゃなくて、家族みんなが少しでも楽できるように出来ることをします。また、留学できるのも親が全面的にサポートしてくれていることに改めて、私は本当に恵まれているんだなぁと思います。
- 自分のために働いてくれてることはとてもありがたいけど、体調には気をつけてね。こっちに来てからより一層ママへのありがたみが分かって留学して良かったなって思います。
- こっちに来て自分が家事やるとき、大変だなって思う。なんかいつもありがとう!
- I am a so lucky girl to have you, mama. I can’t tell you how much I appreciate your love. Thank you for always giving me lots of opportunities that I want to try with your love. You are my best mama also bestie Love you so much!
- メキシコ旅行は本当に楽しみだよ。人生で行くことはないと思ってた所に、しかもスペイン語が話せるホストファミリーと一緒に行けるなんて本当に良い経験をさせてもらって幸せです。ありがとう!
- ホストファミリーは本当に私のことをよく考えてくれてすごく優しいです。でもやっぱり私を一番心配してくれていて大切に思っているのはお母さんです。ありがとう!!
- 留学してから長い月日が経ちましたが、改めて日本で支えてくれてありがとう!
- 留学に来て、何より家族の大切さを感じます。早く色々なこと話したいです。あと少し頑張ります!
- 留学のためにお金をいっぱい払ってくれて、アメリカに来させてくれてありがとう
- Thank you for letting me participate in this exchange program. See you guys soon!
- 経験を糧にして少しは自慢の息子になれるよう親孝行ができるようになります。今までありがとう。そしてこれからも世話をかけるけどその分何かしらで返していくので、今後ともよろしく。
- ずっと行きたかった長期留学に行かせてくれてありがとう。ほんまに感謝してる。人生で一生の宝物になるような経験をさせてくれてありがとう。
- こっちに来てまず感じたことは日本の家族への感謝です。本当に言いたいことを言える相手、自分のことを本当に理解してくれる人、なんでも相談できる相手、いつもサポートしてくれていたという事をこっちに来てから気づきました。留学もさせてくれてありがとう。ここまで育ててくれてありがとう。
- 離れてみて家族のありがたみを改めて実感できています。そして何より留学させてくれて本当にありがとう!日本で会えるのを楽しみにしてるね!
- こんな私にたくさんお金をかけてくれて、こんな経験をさせてくれてありがとう。本当に感謝しています。
- アメリカに行かせて良かったって二人(両親)に思われるようになるのが目標です。Love you more than anything and miss you!
- こちらでの生活の最後まで悔いの残らないよう自分自身成長すると同時にできるかぎりの恩返しを周りの人にしていきたいです。留学という機会を与えてくれて本当にありがとう。
- この留学に行けたことをうれしく思います。留学させてくれてありがとう。
- アメリカにきて、文化を学ぶという最高の経験が出来て幸せです。本当にありがとう。I love you guys.
- 残りあと少ししかなくて正直焦り気味だけど、やれることをしっかりやって、無駄にしないようにします。
- 毎日楽しく過ごしています。なのでそんな気にしてはいないでしょうが、心配しなくて大丈夫です。
- こちらでの残りの時間頑張ります。待っていてくださいね☆
- 体も心も成長した私を楽しみに待っていてください!