高校交換留学プログラム団体の役割【2019年07月07日号】
2019高校交換留学プログラム参加者のアメリカへの旅立ちの日が近づくにつれ、まだホストファミリーの情報が届いていない保護者の方々からの連絡が増えています。「7月21日の出発までには必ず決まりますからもう少し待っていてくださいね」と懸命にお願いする日々。これからはアメリカ時間に合わせて、日本時間の夜中に受入団体とのやり取りが始まります…。
そのような状況下、高校交換留学プログラムを運営する派遣団体の役割を考える時間が増えています。高校交換留学生としての資質をもつ高校生を選抜し、出発までにできる限りの指導をすることが日本から高校交換留学生を派遣する団体の仕事です。そして、参加者が出発した後のサポートは受入側団体に一任し、私たち日本の団体は一歩下がった位置で、留学生たちを見守ることになります。
私たち文際交流協会にとっての「出発までにできる限りの指導」にはいくつかの目標があります。高校交換留学生が守るべきルール、異文化での生活についての現実や、日本からの代表として海外で評価される言動など「交換留学を成功させるために事前に知っておくべきこと」を理解してもらうことはもちろんのこと、帰国後も続く人生でも覚えておいてほしいことを全力で伝えていくことも大切だと思っています。時には私たち自身をさらけ出し、例えば、何気なくやってしまった言動がどれだけ他を傷つけてしまうのかをわかってもらうために私たちの怒りを表し、本気で叱ることもあります。自身の言動に責任を持つこと、ルールを守ること、嘘いつわりなく正直に生きること、感謝の気持ちを持つこと、損得のみで動く人にならないこと、衝動的行動はしないこと、あやまちは認め逃げないこと、違いを認め受け入れられる人になること、許す心を持つこと…どれだけ伝わっているか疑問に感じることもありますが、いつかわかってもらえることを信じて未来を担う子供たちと向かい合うこと、それが私たちの指導の方法であり目標です。
これから出発する留学生の皆さんはそろそろ「何を持って行ったらいいの?」という悩みが出てくる頃ですね。先日帰国した先輩たちからのコメントをご紹介します。彼らからの「やり遂げたから語れる力強いアドバイス」も役に立つのではないでしょうか? 留学生レポートVより(そのD)
日本から持参したり送ってもらったもので、現地で役に立ったもの、また役に立たなかったものは?

- 風鈴、けん玉、折り紙、ゆかた、扇子
- 日本のカード(メッセージ用)、便箋、日本のステッカー
- 文房具(フリクションの消せるボールペン等、シャーペン、消しゴム、おすしのマグネット、単語帳、折り畳み式のコンパクトバサミ、ファイルなど。日本の文具は性能がよく話のネタにもなります)
- 電子辞書
- 手帳や日記(日本の祝日もわかるし、日々書きたいことを書きとめておける)
- インスタントラーメン、やきそば、ポッキー、笛ラムネ、だし
- 電子レンジで温められるお米 (お米はこちらでも手に入るが、HSと自分の分のチャーハンをパッと作るのに役立った)
- ヒートテックなどのユニクロの服
- 日本製のふわふわのハンドタオル
- 水着
- 化粧水など(肌に合うものを探すのが大変。肌の弱い人はいつも使っている日本のものを持っていくべき)
- 汗拭きシート
- 雑貨(洗濯ネット、コロコロ、ウェットティッシュ、スリッパ、桶、歯ブラシ、圧縮袋、ソーイングセット、カイロ、マスク)
- 日本の家族や友達風景の写真、自分の小さい頃の写真
- 日本語訳付きのアメリカの歴史の本
- ミッフィーちゃんの筆箱(声をかけてもらえた)(オランダ)

- 洗濯バサミ(乾燥機があるので、服を干すということがなかった)
- 特にないが、たいていのものはこっちでも買えますし送ってもらえるので、空っぽのスーツケースで来ても良かったんじゃないかと思うくらいです。
- 頭痛薬
- せんべい系のお菓子(かたい食べ物に慣れていないのか、全く食べていなかった)
- 手袋、マフラー
- 派手だったり、露出が多い服(学校のドレスコードでスカートはほぼ穿けないし、オフショルダーの服も着られない。日曜の教会もきちんとした服を着なきゃいけないので、自分の好きな服を着られるのは土曜日くらい)
- 洗剤、ビニール袋、海外兼用のドライヤー
- 大量のおみやげ(ハイチュウ200個も必要ありません。1袋で十分です)
- 大量の服(アメリカで買えます。Amazonでも買えます。)
- アメリカで修理できないパソコン(2回壊れました。)、タブレット、デジカメ
- 日本の教科書や勉強道具、たくさんの文房具(←ほぼPC)、ノート(アメリカ式のノート、ルーズリーフの方が便利)
- 日本からの自分用の食品(レンジで温められるお米など。現地にもメキシカンライスがあるし、HMが料理が上手なのでほとんど手をつけなかった)
- 時計
- ふりかけ、大量の出汁
- 日焼け止め、虫よけ、レインコート
後輩の留学生へのあなたからのメッセ−ジ・アドバイス
- 未経験でもいいから部活に入ること!友達をたくさん作りたいなら一番の近道。みんな案外優しくて丁寧に教えてくれるから、話す機会も増える!
- 忍耐。色んなことに耐えてきた。泣くまで粘って、どれほど辛いことか気付く。この過程が人を成長させると思う。
- HF、LCとしっかりコミュニケーションをとる。
- 本当に何が起きるかわからないし、想定外すぎる苦難がこれでもかと起こりました。それと同時にこんなに幸せなことがあっていいのか、こんなに優しい人に出会える幸せがあっていいのかと思うこともありました。来年行く人たちにもぜひ、何かしら一生ものの思い出が残るといいなあと思います。アドバイスとしては、えらそうに言えることはあまり無いのですが、人に期待しすぎないこと、比べすぎないこと、休んでもいいけれどあきらめないことだと思います。あとは同じ事を自分がされたら、言われたらと考えつつ行動することも大事ではないかな。
- 最初から積極的に何事も!!とりあえず笑顔。
- 自分からたくさん話しかけて!なんでも挑戦する。スポーツは絶対にした方が良いと思う。
- なんで留学したかったのかを忘れない。初心を忘れない。
- やりたいと思ったこと、少しでも興味があることに挑戦する。
- プライドを捨てて、鉄のハートを持つこと。と言っても私も出来てはいないのでまずはそういう気持ちを持つことが大切だと思います!あとは、辛い時は辛いって思っていいからその後切り替えることが大事だと思います!
- 留学したら変われると思わないこと。自分で変わろうとしないと何も変わりません。
- 私は、留学を成功させるには時間の使い方がカギだと思います。私の経験から、日本人留学生と仲良くしたりするのはいいことだと思うけれど、だからと言ってそこでお互いの時間を無駄にしたり他の留学生の邪魔をすることだけは絶対にしてほしくないし、とにかく家族と現地の友人を最優先にしてほしいです。
- スラングとか音楽とか知っておいた方がいいと思います。黒人とかメキシカンと仲良くなれるから。彼らはめっちゃフレンドリーだから。あと、クラブに入って学校行事はなるべく参加する。
- 恥を捨てる!!私は後悔もたくさんあるから、本当にやろうと少しでも思ったらそれがどんなことでもやった方がいい。あきらめないで新しいことに挑戦すること!!!!ぜったい色んな事をやったら人生楽しい!恥をもってshyになってたりしてもっとはじければよかったと本当に後悔しています。泣きそうなぐらい。だからもう自分じゃないみたいに人生楽しんだら絶対楽しい!
- 一言で言うと留学は「受け入れる心」が重要だと思います。日本でも相手や物事を受け入れることは大切ですが、留学先ではさらにそれが必要です。受け入れることによって、より自分自身も留学を楽しめると思いますし、周りの人々もあなた自身に寄り添ってくれると私は思います。
- 言ってしまうと、なんとかなるし、最初は本当につらいけど最初にがんばればいける。だからと言って、無理に友達をたくさん作ろうとプレッシャーを与えすぎないほうがいい。
- 部活に入ることが留学を最後まで楽しく過ごせる方法だと思います。
- 全く違う価値観を持った人と1年間住むというのは想像以上に大変なことですが、つらいことを乗り越えた数だけ強くなれるし、助けてくれる人もたくさんいます。どんな留学が成功かはわからないですが、自分を見失わず、いつも笑っていられる居場所を1つでも見つけられたら、最後には楽しい留学だったと思えると思います。
- 無理する時と休む時のメリハリを作ること。そして常に自分をチャレンジすること。
- 留学する前から全ての教科においての知識をつけておくこと(そうするともっと授業を楽しめる!)。
- とりあえずチャレンジする、訳がわからなかったら聞く、常に笑顔でいる。コツなんてないと思います。自分でもがきまくって、自分なりに精いっぱい生きていたら、これ以上ない達成感に満ち溢れます。
- 困ったことや助けが必要な時は必ず誰かに尋ねること。助けを求めることで自分のことを分かってもらえるし、友達作りにも役立つと思います。いくら自分はshyだからといって黙り込んでいても、誰も気にしてくれないよ。自分が今までに挑戦したことがないことも、やってみたら自分が今後も挑戦したいことが見つかると思います。自分で小さな目標を考えること。これは自分も実際に行ってよかったなと思うことです。
- 人にも自分にも嘘をつかない。自分に嘘をついていると絶対そのうち爆発してしまうと思います。もし嫌なことがあったら、しっかり嫌と言う(やるべきことはしっかりやる)。「お金貸して」とたくさん言われたけれど、そういうのはしっかり断る。そして自分から積極的に話しかける。
- これから辛いことがたくさんあってしんどいと思います。夜にたくさん泣くかもしれません。辛い事はホストファミリーやLCの人に話してアドバイスをもらって、次の日から笑顔で過ごせるように頑張ってください。落ち込んだ次の日は、笑顔をキープしよう!と心に留めておけば、次の日楽しく過ごせたりしますよ!あと、時に辛くて帰りたいと思うこともあると思います。そんな時は「楽しい」をつくってほしいです。普通の日でも、ホストペアレンツに感謝のお手紙を書く、HS/HBと外に遊びに行く、など何でもいいので自分から楽しいを作るのも大切です!
- 何事もノリが大切なので、自分のその時の思いとノリでいけば大丈夫。
- 考えすぎない。自分は自分。ゆっくり楽に、バカになろう。死なんから大丈夫、と思う。
- アメリカだからしょうがないとあきらめる。気持ちを切り替える。ポジティブに物をとらえる。
- 本当にホストファミリーとの時間を大切にしてください。ホストファミリーと自分の家族と同じと思ってしまわず、信頼関係を築くことを最初にすること。
- 成功とか失敗とか気にせず、自分が良いと思った事を行動する。
- 自分のモチベーションを上げる方法を知っておこう。(オランダに行くなら、オランダ語を絶対勉強した方がいい)(オランダ)