2020年・令和2年のはじめに…【2020年01月07日号】

明けましておめでとうございます。あっという間に2020年・令和2年になりました。
日本、世界、そして地球を取り巻く状況の中には問題が山積みとなっています。この現状の中で、問題解決のために、一つでも多く自身でできることを行動に移していくことが一個人として、また団体としての務めだと思います。「何かの役に立つため、自分たちにできることを探し続け、活動する団体でありたい…」今年もこんなBIEE文際交流協会をよろしくお願いいたします。
2020はオリンピックイヤー
昨年中頃から“オリンピックイヤー”という言葉がさまざまなところで何度も繰り返し聞かれるようになりました。国別対抗で競うスポーツ大会が多い現在、“オリンピック”はどれだけ若者たちに特別感を与えるものになるのでしょうか?また、税金の使われ方に疑問を呈したり、「なんで一番暑い時期に開催するの?」と憤慨したり、東京在住の大人たちは開催時に起こるであろう交通渋滞や電車の混雑をついつい考えてしまい“オリンピック嫌(いや)”というネガティブな感情すら持っている人も少なくないようです…そんな中、「でも決まったこと、何かプラスに考えなくてはいけないな」と前向きな気持ちになっている人も増えているのもまた事実でしょう。
1964年10月10日、オリンピックが始まると、中には短縮授業を実施して「テレビのある人は家で選手たちを応援しましょう!」という学校もありました。そして「閉会式」はたくさんの人たちに感動を与え、その後の人生をも変えることにもなっています。「儀式の最後は、静粛にきちんと整列して行進を行うことが当然」という超日本的な考え方からはずれ、いろいろな国の選手たちが出身国、人種や性別に関係なく、腕や肩を組みながら、和気あいあいと本当に楽しそうに入場してきたあの光景…世界中の人たちが一つになっている姿に「平和」の意味を実感した人も多かったことでしょう。“心が揺さぶられた”瞬間でした。
心が揺さぶられるという経験
今現在、あの時代とは全く異なる風景が広がっています。あの頃の多くの夢は現実となり、非常識だったことが常識となり、正しいと評価されていたことが今は誤った考え方と捉えられることもあります。そのような状況下、「東京オリンピック」という同名称のイベントであっても、今の若者たちに1964年オリンピックと同じような影響を与えられるとは思えません。しかし、せっかくの世界的なイベント、心が揺さぶられる瞬間を味わい、自身の次のステップにつながる何かを見つけてほしいと願っています。
このオリンピック、そしてパラリンピックを通し、「日本は本当に素晴らしい国だ!」「日本人ってすごいな」「日本に生まれ育ってよかった…」と心から実感できることを探してはどうでしょうか。例えば、イベントのメイン会場となる国立競技場が開催の半年以上前に完成しているということもこれまでの開催国ではあまり見られなかった光景です。そして、きちんと立てた計画に沿って物事を進めることのできるという日本の素晴らしさに感動し、どうやってこれを世界にアピールしていくかを考えるきっかけとなったのなら、その人にとって2020年のオリンピックの存在は大きなものになっていくでしょう。また、この機会を通し、より多くの外国の人たちに「もっと日本のことを知りたくなった」「日本人の友達を作りたい」という気持ちになってもらえるために自分たちにできることはないかを考えたりと、自身のこれから進む道を探る機会になってくれたらと思います。
2020年が素晴らしい年になりますように!