再びNot Goodbye but See You Againの時期…【2020年01月27日号】
1月19日から24日にかけてオーストラリアならびにニュージーランドから来日していた留学生たちが帰国しました。「やりとげた」という気持ちで満ち溢れた留学生たちは「また ぜったい にほんに きます!」と笑顔で出国審査に向かいました。
10℃以下の気温の続いた日本の各地から、30℃超え、時には40℃近くにまで温度が上昇している夏の母国への移動でしたが、翌朝、派遣団体から全員無事到着したとの連絡が入りました。そして、帰国した留学生たちから早速留学報告がきているとのメールも届きました。日本での生活がどれほど楽しいものだったか、ホストファミリーの方々や学校の先生方が本当に優しく世話してくれたこと、学校での友達との思い出等「感謝」の言葉があふれた報告でした。
ホストファミリーの皆様、受入高校関係者の皆様、様々な場面で留学生を支えてくださった皆様には感謝の言葉しかありません。今回のプログラムを通し、日本や日本人を大好きになってくれた留学生たちが増えました。そして、彼らの体験談を聞くことにより、もっと日本に興味をもってくれる母国の家族や友達もたくさんいるはずです。これらすべては皆様のお蔭、本当にありがとうございました。
トラブルも終わってしまえば貴重な「経験」に…
毎回のことですが、留学生の滞在中、留学生、ホストファミリー、ホストスクール、そして私たち団体にとっても決して「晴れの日」ばかりではありません。今回もホストファミリーやホストスクールの先生からご相談を受けたことも1回や2回ではありませんでした。「キャッシュカードが使えない」から始まり、ストレスがたまった留学生同士の喧嘩、時間を守らないために毎日遅刻ギリギリになっている、洗濯物を出さない、学校からの連絡帳をきちんと出さない、何を聞いても「大丈夫」としか言わない、「何が食べたい?」「どこかに行きたい?」と聞いても「なんでもいい」「どこでもいい」という答えばかりで本音がわからない…といった相談、留学生からは「ホストマザーが厳しく、ホストシスターに『勉強しなさい』と叱ってばかりいて怖い」というSOS。そして1名の留学生は帰国数日前にインフルエンザを発症。受験生のいるホストファミリー宅から引き取り、ホテルに移動させスタッフが交代で泊りがけで世話をし、医者からの渡航許可をもらい、予定より数日遅れで帰国させました。
大小のトラブルに遭遇するたび、留学生やホストファミリーと向き合い、一番よい解決法を考えることは容易いことではありません。そして、私たち団体よりも何よりも辛い、苦しい思いをしているのはトラブルで悩んでいる当事者たちです。このトラブルを乗り越えて、最後には全員が「貴重な体験だった」と言えるようにすることが大切なのではないかと痛感しています。
小さな出来事…
空港までホストシスターを見送りに来ていたご家族の中に小学校3年生の男の子がいました。見送りにはアメリカから帰国したSAも手伝ってくれていたのですが、そのSAがホストシスターと英語で雑談をしていた姿を見て「あの人、日本人?」「そう、日本人の高校生よ」「えっ!英語しゃべってる、かっこいい!」そして「ぼくもあんな風に英語しゃべれるようになりたい…」とうらやましそうにつぶやいていました。彼にとってこれからの英語の勉強に対する目標がみつかった瞬間になったのではないでしょうか。これもほんの小さい出来事ですが、受入プログラムの成果かもしれません。