Minamiのオーストラリア留学1ヶ月目
1月18日火曜日。わたしたちの留学メンバーは成田空港で再会した。これまでに東京で行われたオリエンテーション合宿で顔を合わせていた私達だけれど、この日の皆の顔は笑ってはいるがそのどこかがキリリとしっかりしているように思えた。そう、私達は今日からしばらくの間日本を離れてオーストラリアという異国の地へ行くのだ。この日成田空港では、普段の海外旅行に行く楽しい気持ちと違った、「行かなければいけないけど、別れるのが辛い。」というようなさまざまな気持が入り混じった何とも言えない心境だった。
荷物を預け、最後の打ち合わせを終わらせるとあっという間に手荷物検査場へ。「お別れ」という言葉に弱い私は、家族と別れる時に少し泣いてしまった。だけど、10ヶ月分の元気をみんなから貰えた気がした。「みんな、元気でね。私もこの10ヶ月で見違える程、成長して帰って来るから。」飛行機が離陸する時、頭の中でこんな事をつぶやいていた。
次の日、目が覚めると Kingsford Smith 空港に到着するところだった。ここまで来ると「これからどんな生活だろう?どんな人がいるだろう?どんな所だろう?」と期待で胸がいっぱいになっていく。
全ての手続きを終え、私達は不安が混じりつつも笑いながらゾロゾロと歩いていた。そしてその私達を待っていてくれたのが、オーストラリアの受入団体の受入団体の人だった。 Claire さんには初めの2週間、シドニーの Kirribili という場所でイングリッシュキャンプをおこなうのに同行していただいた 。現地に着いてから、ちゃんと英語で会話をする時が来たので、私は嬉しくなってしまった。だけど、嬉しくなっているのもほんの少しの間だった。
すぐにバス停に行き、最初の目的地であるロッジへ向かった。
それから2週間、私にとって大きな、そして初めての体験がいくつも待っていた。まずは1番印象的だった ”Australia Day” 。この日は毎年1月26日と決まっていてオーストラリアの建国記念日 ( 日本で言うと2月11日 ) だ。日本にいたら、祝日だから遊べるとか3連休だとかいって建国記念をどうも思わないかもしれないけれど、オーストラリアでは全く違っていた。
まず、私達は朝早く電車に乗って街まで行こうとしたら、道沿いにあるお店の人や駅員さんたちが無料で小さい国旗を配っていた。こんな事を体験した事がない私達も2ヶ所ぐらいで旗をもらった。どの場所でも旗を強調して写真を撮っていた。この日、朝早く出発したのには理由があった。それは街の中にある公園でアボリジニの伝統的な踊りを見る事が出来るからだった。踊りが始まって思ったのは、オーストラリアの人々がどれだけ月日が経ってもアボリジニの存在を覚えているという事だ。見ている限りでは生粋のアボリジニの人は2,3人しか見当たらないけれど、他の人も伝統を引き継ぐためにしっかりと踊っているのを見て何だか感動してしまった。
この日はどこの公園も色々な食べ物やオーストラリアに関係する物を売っていて皆が生き生きとしていた。
この合宿の1番の目的であった English の授業は想像と違ってとても楽しかった。例えば隣の席の子とペアになって「お店の店員だったらどう受け答えする?」とか「お客だったらどう質問する?」というのを軽く演技したりした。皆がちゃんと考えて発表しているから「自分はこうしよう。」と考える力を身につけられる授業だった。でも、1つ大変な宿題があって、それはほとんど Australian Slang の会話をペアの人と暗記して発表するというもの。英語の暗記さえ難しいのにこの宿題は大変だった。
何だかんだ言ってこの2週間の合宿は日本人だけだったからホームシックにも何にもならずに終わった。このキャンプを表すと「楽しい!!」の一言。到着の緊張もとくことができてとても楽しいキャンプだった。