Saraのインディアナ州(アメリカ)への高校生-留学-体験談 9ヶ月目
ここでの生活もあと残すところ1か月になってしまいました。インディアナでもあれほど寒かった冬が遠のき、段々と暖かい日が増えてきました。インディアナポリス周辺では、春になると、pair treeという木がいっせいに白い花を咲かせます。桜のようで、とてもきれいなのですが、少し匂いがよくありません。ホストママも見るだけならきれいなのにねと言っていました。
4月には、イースター(キリスト復活祭)がありました。木曜日がlast supperといって、キリストが12人の弟子たちといっしょに最後の晩餐をした日で、金曜日の正午に磔の刑に処せられました。その3日後の月曜日によみがえり、弟子たちの前に姿を現したので、復活祭と呼ばれます。イースター休暇にはクリスマスと同じように家族で集まり、夕食を楽しみます。ホストパパの家族が私たちの家に来てくれ、一緒にイースターを祝いました。また、イースターでもサンタクロースと同じようなイースター・バニーというものが子どもたちに信じられています。イースター・バニーは夜、家にやってきて子どもたちにキャンディやプレゼントを置いていくそうです。私もホストブラザーと一緒にキャンディなどをもらいました。イースターはクリスマスと同様に、アメリカでとても大切にされている日だと実感しました。
学校では学期が終わりに近づくにつれて多くのクラスで課題が増え、放課後はテニスもあるので、とても忙しくなってきました。毎年、夏休み前になると皆、忙しくなると友だちが言っていました。英語の授業では、Position Paper といって研究レポートのようなものが始まりました。自分でテーマを見つけ、資料を探し、自分のことばでまとめるという課題です。私にとって最も大変だったのは、文章を自分のことばで書き直すということでした。最近では読むことはあまり苦にならなくなってきましたが、いざ自分で書いてみるとつたない文章しか書けないのです。もっと自分で自由に使いこなせるボキャブラリーを増やすべきだと痛感しました。
スピーチの授業では、Informative Speechという、自分がよく知っているものについて紹介する課題がありました。クラスの人たちが武道について知りたいと言っていたので、私は侍の歴史などにも触れながら武道についてスピーチをしました。私はアメリカに来るまでの3か月間、高校の柔道部に入っていたので、経験も踏まえて話すことができてよかったです。アメリカに来て、日本のことを聞かれる度に自分の国について深く考え、客観的に日本を見る機会がたくさんありました。日本について思っていた以上に知らないことが多いことに自分でも驚き、また恥ずかしいとも思いました。自分の国のことをきちんと知っておくことは本当に大切なことだと改めて感じました。
世界宗教の授業では今、ユダヤ教について学んでいます。ユダヤ教は、イスラエル問題でよく注目されますが、問題を解決する上でユダヤ教の教義、信仰、そしてなぜそれが起きているのかなど根本的なことから知ることは本当に大切だと思います。
ピアノのクラスでは先日、パイプオルガンを体験するフィールドトリップがありました。パイプオルガンのある教会に行き、それぞれ簡単な曲を弾かせてもらいました。少人数のクラスなので、間近でパイプオルガンの仕組みを詳しく教えてもらうことができて楽しかったです。
4月の終わりにはプロムがありました。行こうかどうか最初は迷っていたのですが、ベトナムからの留学生の男の子が誘ってくれたので、彼と一緒に友だちと行くことにしました。私の学校では毎年、プロムがダウンタウンのホテルの最上階で開かれます。インディアナポリスのダウンタウンが一望でき、夜景が本当にきれいでした。フードバーには料理が並び、ファンシーなパーティーでした。皆と歌って踊って、最後にいい思い出を作ることができてよかったです。
残りの日々、学校のテストや課題、テニスの試合などでますます忙しくなると思いますが、気を抜かずに自分ができることをしっかりやりたいと思います。